逢瀬を訪れるときは毎回、農家民泊として逢瀬町の農家の方々の家に泊まらせていただいていて、大変お世話になっている。人と人との垣根が高くなっている昨今では、知らない人とコミュニケーションをとることすらあまりないというのに、知らない人の家に泊まるなんて、と、違和感を抱く人も多いだろう。私も最初は不安が多く、少し緊張もしていた。
しかし、農家民泊なかむらさんちに着いた瞬間、その不安や緊張は一瞬にしてなくなった。初めて会うはずなのに、初めて会った気が全くしないのである。一瞬で私のことを受け入れてくれ、ごく自然に振る舞ってくれた。そのことを今でもはっきりと覚えている。
農家民泊では、上記のなかむらさんちに加え、なんだべ村、佐藤農園、まかちゃんちにもお世話になったのだが、驚くことにどこの家でも、すぐに馴染むことが出来たのである。
普通の家庭とは違い、今までも多くの人々を宿泊させてきて、お客さんに慣れているということもあるのだろうが、このホスピタリティーには目を見張るものがあると感じる。
こうして、何度か訪れているうちに私たちはすぐに娘、息子に昇格してしまう。そんなフレンドリーで少しお茶目な逢瀬の人々が私は大好きだ。人のあたたかさが滲み出ているのだと思うが、どの家もあたたかい雰囲気が漂っていて居心地がよい。一度行ったらもう帰りたくなくなるほどである。今では実の実家よりも高い頻度で帰っている。それは、心も身体も満たされるからであろう。農家民泊を一度すれば、ずっと居たくなる、また戻ってきたくなること間違いない。
そして、農家民泊には得が多い。田舎の農家のリアルな暮らしを体験でき、そこからは昔ながらの生活の良さを実感でき、私たちの現在のライフスタイルを見直すきっかけとなる。自給である野菜を使い手間暇かけて作られた料理は、身体の満足感を生み、食の大切さ、有り難さを実感するものとなる。そして、多くの方との良い出会いがあり、逢瀬町の人々のあたたかさは心を満たしてくれる。農家民泊で得るものはとても大きいものであろう。
文京学院大学4年 たなかきよし(2012年8月訪問)

【関連する記事】
- 逢瀬町の郷土料理”キャベツもち”紹介!
- 野菜が好きになる母ちゃんズの手料理
- お面を被るとくせになる!ひょっとこ踊り
- 逢瀬のそば打ち体験
- 魅力的な自然あふれる なんだべ村
- 一夜の逢瀬~「もうひとつの実家」へと
- 屠殺(とさつ)体験!
- 自然に溢れる石井さん家
- 農業体験から学んだ食べ物の価値
- 藍染体験で思い出を刻む(なんだべ村)
- もうひとつの帰る場所。中村さんち
- グリーンツーリズムツアー(2013年11月)BYつぼ
- 初めて訪れた逢瀬町(1ヶ月間のインターンシップ)
- ふと思い出すあの景色
- なんだべ村のホタル観賞
- 農家の米・野菜は味が違う(農家民泊)
- あったかい町!逢瀬!
- 採れたて野菜が買える!農産物直売所ポケットファームおおせ